相模原市、夜間中学開設へ予算計上 神奈川県内在住を対象に夏から説明会、募集も

相模原市役所

 相模原市は、県内3校目となる市立中学校夜間学級(夜間中学)の開設に向けた準備費用約1995万円を2021年度当初予算案に計上した。

 市教育委員会によると、開設は22年4月の予定で、市立大野南中学(南区文京1丁目)の分校として位置付ける。校舎は隣接する県立神奈川総合産業高校の校舎を活用する。

 募集対象は県内在住者で、初年度の生徒数は30人ほどを見込む。教職員は15人程度を配置する。今年7月から市民向けの説明会や市内外から受け付ける入学希望者の説明会を開始。8月から募集を始め、12月に入学予定者を決めるスケジュールを想定している。21年度予算案では、校内の通信環境整備や生徒募集、教材や備品などに関する費用を計上した。

 夜間中学は、戦後の混乱期などに十分な義務教育を受けられなかった人や、不登校、外国にルーツのある人など、さまざまな人の学びの場となる。
 本村賢太郎市長は9日の記者会見で「学びたいという気持ちに寄り添う学校にしたい」と述べた。

 県内の公立夜間中学は横浜市立蒔田中(同市南区)、川崎市立西中原中(同市中原区)の2校がある。

 両校とも市内在住・在勤が入学要件となっており、横浜、川崎両市以外での設置が課題となっていた。

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