一正蒲鉾株式会社(新潟市東区)が2021年6月期第2四半期決算(連結)を発表

一正蒲鉾株式会社(新潟市東区)は10日、2021年6月期第2四半期決算(連結)を発表した。

売上高は195億7,100万円(前年同四半期比△1.5%減)、営業利益は15億5,300万円(同31.1%増)、経常利益は15億8,500万円(同29.7%増)、親会社株主に帰属する純利益は12億2,500万円(同70.8%増)だった。

セグメントの状況は、以下のとおり。

水産練製品・惣菜事業

主力商品群の「カニかま」は魚肉たんぱくが手軽に摂れる食材として浸透し、健康志向の高まりが続くなかで販売が伸長。定番商品である「サラダスティック」、「オホーツク」、「ピュアふぶき」や「大ぶりカニかま」も好調に推移した。

年末のおせち商品では、主原料だけでなく副材料の原料もすべてが国産の「純」シリーズの蒲鉾や伊達巻が前年を超える売上げを達成した。

おでん商材では、コロナ禍の外出自粛により内食需要が増加したことから、調理の簡単な「レトルトおでん」が堅調な売れ行きとなった。一方で、昨夏の猛暑に続き、例年であれば販売が本格化する秋口もしばらくは気温が高めに推移したことにより「揚物」は軟調に推移した。

利益面においては、新興国の経済成長や世界的な健康志向の高まりから水産加工品需要が拡大し、すり身価格は依然として高止まりの状況が続いているが、生産ラインの合理化や商品アイテムの見直しなどの内部要因やエネルギー単価下落の外部要因の影響もあり、前年同四半期を上回る結果となった。

以上の結果、売上高は167億9,600万円(前年同四半期比2億2,000万円の減少)、営業利益は8億7,100万円(前年同四半期は5億9,700万円)となった。

きのこ事業

8月下旬以降からの厳しい残暑や野菜市場価格の急落によりきのこ市場価格は軟調に推移していたが、秋が進むにつれて気温も低下し、10月に入ると鍋物需要が例年並みに増加したことから、野菜・きのことも市場価格は回復した。しかし、11月後半から12月にかけて、気温が記録的に高い状態が続き、野菜の生育が順調に進んだことから相場は一転して急落し、野菜市場価格およびきのこ市場価格は軟調となった。

生産面において、安定栽培や生産の効率化、品質管理体制の強化に努めるとともに、販売面において、コロナ禍で増加する家庭内での調理需要に対するメニュー提案を強化して需要喚起を図った。

利益面においては、国内きのこ需要は底堅く推移し、業績不振であった連結子会社の事業停止もあり前年同四半期を上回る結果となった。

以上の結果、売上高は25億2,700万円(前年同四半期比7,800万円の減少)、営業利益は6億2,400万円(前年同四半期は5億500万円)となった。

その他

運送事業においては、定期輸送便の一部終了により売上高は前年同四半期を下回ったが、経費抑制および燃料価格の値下がりもあり、利益は前年同四半期を上回る結果となった。

倉庫事業においては、前年実績を上回る新規入庫を獲得したが、保管在庫量が低調に推移した結果、売上高・利益ともに前年同四半期を下回る結果となった。

以上の結果、売上高は2億4,700万円(前年同四半期比500万円の減少)、営業利益は4,900万円(前年同四半期は7,500万円)となった。

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