倉敷と有人3島結ぶバス維持 瀬戸大橋線 4月から琴参が運行

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4月から倉敷市児島地区まで運行区間を延伸し、同地区と瀬戸内海の有人3島を結ぶ琴参バス=坂出市・与島

 琴参バス(丸亀市)は10日、倉敷市児島地区と坂出市中心部を結ぶ路線バス「瀬戸大橋線」のうち、児島地区と瀬戸内海の有人3島(坂出市)を結ぶ区間について、4月から新たに1日5往復運行する計画を明らかにした。同区間は、現在運行する下津井電鉄(岡山市)が3月末での廃止を表明しており、島民の足確保が課題となっていた。

 同線は3島から岡山県側にアクセスする唯一の公共交通機関。倉敷市のJR児島駅から櫃石島、岩黒島、与島に至る区間(約15キロ、所要時間約30分)を運行する同電鉄は、新型コロナウイルス禍で経営環境が厳しさを増す中、同区間の利用客が少なく今後も採算が見込めないとして昨年10月から1日6往復を3往復に減らし、3月末での廃止を決めている。

 琴参バスは現在、同線のうち坂出市中心部―与島間(約16キロ)を1日6往復、与島―櫃石島間(約9キロ)を同1往復運行。計画では4月から児島駅まで運行区間を延伸し、倉敷市児島地区―3島間で午前中に2往復(JR児島駅発=6時50分、9時25分)、午後は3往復(同=1時25分、4時55分、6時55分)する。同電鉄のバス停を引き継ぎ、乗降場所は変わらない。

 琴参バスは国や岡山、香川両県、倉敷、坂出両市の補助金を受ける予定で、1月末に事業化のめどが立ったという。同社は「他社が運行をやめた区間であり、収益面でリスクもあるが、公共交通の維持を優先して決めた」とする。

 路線維持に向けて琴参バスと協議を重ねてきた坂出市政策課は「公共交通の空白地帯ができてしまう事態を回避できた。事業者に感謝している」。倉敷市交通政策課は「岡山県側からも3島に向かう人はいる。移動手段を確保できて良かった」としている。