長引くコロナ禍で、学生や地域スポーツの現場が再び試練を迎えている。
政府の緊急事態宣言延長を受け、月内に予定されていた競技会は相次いで延期や中止を決定。トップレベルの大会は開催される一方、裾野を支える選手たちは活動を制限されており、関係者は「何としても日頃の成果を発表する場をつくってあげたい」と頭を悩ませている。
「学校の部活動となるとハードルが上がってしまう。監督の立場では試合をさせてあげたいのだが…」
神奈川県高体連剣道専門部の今里学委員長は苦しい胸の内を明かす。
剣道では、当初1月に予定していた全国選抜大会の代表選考会を2月14日に延期。宣言延長を受け3月14日に再延期した。特例で代表選手のエントリーを猶予されているが、本大会は同月下旬開幕。これ以上の延期は難しい。
昨年は春休み期間中の全国選抜大会などが軒並み中止。剣道では、今里委員長が指導する男子の荏田が初出場する予定だった選抜が流れた。現3年生の無念を知るだけに、「2年連続の中止は何としても避けたい」と模索を続ける。