詐欺逮捕の自称六本木の帝王 「TOMOROオーロラタワー」建設をネタに出資募っていた

TOMOROオーロラタワーの企画書

詐欺の疑いで逮捕された自称「六本木の帝王」でラッパー・TOMORO(34)のウラの顔が明らかになってきた。

ど派手な遊びや芸能人人脈をひけらかし、最近でもタレント加藤紗里の「元カレ」を公言。炎上を売りにする加藤でさえ「関わりたくない」と言うほどだったが、かつて自身主催の音楽フェスをでっちあげ、〝詐欺まがい〟の集金をしていた。

TOMOROは新型コロナウイルスの影響で売り上げが減少した個人事業主を装い、国の持続化給付金をだまし取った疑いが持たれている。実行犯は未成年グループで、TOMOROは指南役とみられているという。

神奈川県横浜市育ちのTOMOROだが、生まれは北海道小樽市。2012年にはシングルデビューしているが、当時から〝要注意人物〟として六本木界隈では警戒されていたという。

2013年春ごろ、本人らが作成した音楽フェス主催の企画書を手に、片っ端に知人らに出資するように接触。北海道根室市に25億円をかけて「TOMOROオーロラタワー」を建設し、「根室市の役所に俺の知り合いがいて、話はもうついている。来年の夏に俺のタワーがオープンをする!」と吹聴をしていた。

実際にずさんな企画書で出資を募るように説得された知人が明かす。

「『日本の経済回復を願う塔』として、『北海道の新たなシンボルになる』とにわかに信じがたい言葉ばかりを並べられた。塔の先端には自身の名前である『朋郎(ともろう』から作った『朋ちゃんマーク』を印字させる、と。タワー建設を記念して、音楽フェスを開催する。『絶対に儲かる』と出資を求められた」(知人)

企画書によれば、2014年夏には根室市と北海道の協力のもと、TOMORO主催で音楽フェスを開催することを記載。TOMOROタワーについては「これは国の許可も出ている。北海道の新しい観光名所になる!」などと豪語していたというが、故障臭さに絶句するしかなかったという。

2021年現在、タワーは完成どころか着工すらしていないのは当然として、音楽フェスも開催されてはいない。

六本木駅近くの高級高層マンションに住んでいることを自慢していたというTOMORO。音楽フェス投資の交渉場所も、そのマンションを指定してきたというが、〝怪しさ満点〟だったとか。

「なぜか住んでいる部屋ではなく、ロビーで打ち合わせを始めた。頻繁に人が出入りするので、うるさいし、寒い。部屋で話を詳しく聞きたいと頼むと、『俺は部屋には信頼しているやつしか入れない』とか難癖をつけられて入れてくれない。今思えば、部屋なんて借りてなくてハッタリだったのでは?」(前同)

SNSでド派手な生活を披露しながら、給付金詐欺に手を染めていたとしたら、実際は金欠だった可能性もありそうだ。

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