空を映す青い屋根瓦【木造駅舎巡礼10】山陰本線23

※2020年8月撮影

トップ画像は、JR西日本山陰本線三保三隅駅。

山陰本線の車窓。三隅川河口です。沖には高島が見えます。

※2020年8月撮影

三保三隅駅に到着。一駅ですが駅間が5.0kmと短くはないので5分かかって8時11分。

※2020年8月撮影

時間的には前後します。上り列車が出発した後。島式ホーム1面2線ですが外側の線路は使われていない様で錆びています。

※2020年8月撮影

ホームから木造駅舎。青い屋根瓦がとても綺麗です。順光なら空の青が映えるのですが。

※2020年8月撮影

木造駅舎のホーム側正面。

※2020年8月撮影

時間を巻き戻します。乗って来た上り列車を降りて跨線橋の階段から。この角度からの木造駅舎も良いなぁ。

※2020年8月撮影

跨線橋の上から、下関駅方面。下り線には駅舎側に引き込み線がありますね。列車交換だったかな、ハッキリ覚えていませんが、上り列車は停まっています。

※2020年8月撮影

京都駅側。使われていない島式ホーム外側の錆びた線路。

※2020年8月撮影

鉄道チャンネルっぽいカットです。上り列車はキハ126系2両編成。

※2020年8月撮影

綺麗な屋根瓦と綺麗な妻壁面。駅舎は改修されているのでしょうか。

※2020年8月撮影

写真、下手だなぁ。屋根が切れています。駅舎に対してホーム上屋の柱が経てきた年月を語っている様です。

※2020年8月撮影

改札口には、使用済みきっぷ回収箱があるだけです。それよりも黄色い矢印のところに「昭和58年7月23日三隅町災害水位」とあって、その高さにビックリ。1983年に浜田市を襲った豪雨災害です。死者112人、行方不明5人。家屋の倒壊、床上浸水合わせて1万棟という甚大な被害でした。

※2020年8月撮影

待合室からホーム。乗って来た上り列車はまだ停まっています。

※2020年8月撮影

待合室は中央にベンチ。しかし、他人様の自由ですが、何処に行ってもスマホを覗き込む若者の姿に、筆者はかなり暗澹とします。自分の身辺の空気や季節を映す風景を見て、何かを感じなければ、詩情も細やかなセンチメントも生まれてこないのです。短い青春の美しい瞬間は、スマホの画面には映りません。自分の眼で直に美しいモノを見つけ出すことで、初めてその後の人生で美しいモノを感じる心が生まれます。斯くしてあらゆる古典的なポエジーは、亡んで逝くのですね。たった一度しかない人生なのに、もったいないなぁ。

スマホから眼を上げて、世界をのんびり眺めよう!

※2020年8月撮影

業務委託駅、窓口はオープンしていますが、照明が消えている様に見えます。駅員さんの姿も見えなかったですね。

※2020年8月撮影

でも、窓口に花が飾ってあるのは良いですね。消毒用のアルコールがコロナ禍の時代を写しています。駅出入口の外は灼熱の猛暑日。

※2020年8月撮影

さて炎暑の日向に出て駅舎を眺めましょう。

(写真・文章/住田至朗)

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