「2重マスク」でより高い遮断効果、約96%に 米CDCが実験結果発表

 アメリカのCDC(疾病対策センター)は10日付で、マスクを2枚重ねるいわゆる「2重マスク」に高い遮断効果があるとする実験結果を公表した。布製マスクや、密着させていない不織布マスクと比べて2倍以上の効果となっている。

お互いが「2重マスク」をすれば遮断率96.4%

 アメリカの感染症対策を統括するCDC(疾病対策センター)は1月、ダミー人形に複数種類のマスクを使い、さまざまな装着の仕方でエアロゾルの遮断率を調べる実験を行った。

 それによると「布製マスク」または「密着していない不織布マスク」1枚を着用した場合の遮断率はいずれも42-44%だったが、医療用の不織布マスクと布製マスクの2重マスクにした場合の遮断率は92.5%だった。

 さらに、ダミー人形2つを約2mの距離に並べて感染者と非感染者に見立て、飛沫、またはエアロゾルの遮断率を調べた。結果、お互いともに2重マスクにした場合の非感染者側の遮断率96.4%だった。CDCでは実験結果のレポート論文の中で、2重マスクは効果的だが人によっては呼吸を妨げる可能性があるとし、このほかにも、マスクを密着させるアタッチメントやフィルターをつけること、マスクの上にナイロン製のカバーを装着することなども効果的だとしている。

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