なぜ本田圭佑は頑なにJリーグ復帰を拒むのか 五輪代表入りにメリットあるが…

MF本田圭佑

ポルトガル1部ポルティモネンセから再移籍を模索している元日本代表MF本田圭佑(34)が、頑なにJリーグ復帰を拒む理由とは――。

本田は登録の問題で今季ポルティモネンセでのプレーが不可能なことが判明したため、10日に自身が運営する音声配信サービス「NowVoice」で再移籍を明言。北欧や東欧、ロシアなどまだ移籍市場が開いている欧州を優先して新天地を探している。

そうした中、11日にはJ1札幌のFWジェイ(38)が自身のツイッター上で本田にJ復帰を提言。これに対して本田は海外のプレーにこだわる理由を「楽しいから!」と一言で返した。ただ、目標とする東京五輪代表入りを目指す上ではJリーグなら森保一監督(52)に試合で直接アピールが可能など利点もあり、ファンやサポーターを始め周囲からは日本復帰を断固として拒否する理由がなかなか理解されていない。

本田は再移籍を表明した後、Jリーグに戻らない理由をこう熱弁した。

「日本は好きだけど、それと住むというのは価値観が違う。サッカーする環境を含めて日本に住んで、日本でサッカーするというのが、後悔ない人生を歩もうとした時にずっといるのが自分の性に合わない」。なぜ合わないかというと「日本は〝良すぎる〟。良すぎる環境が自分に合っていない」と恵まれた環境では、逆境をバネにするタイプの自身の持ち味が発揮されないという。

2018年には〝世界一住みやすい街〟と評されるオーストラリアのメルボルンでプレーしたが「メルボルンはめっちゃよかったけど、そこまで良いと思って行ったわけじゃない」と自身の中では挑戦と位置付けた結果的に好環境だったと説明。日本は生まれ育ち、プロ入りした名古屋まで長年プレーしており「日本はすでに良すぎる環境と分かっている。そこが分かっているので、自分が意思決定をするのが〝守り〟に入っているようでイヤ。発見とかそういう新しい物を求めているのはある。そういうのが好きなんで」とあくまで慣れないタフな環境での挑戦を求めていると力説した。

一方で、将来的にはJリーグではない日本のクラブも視野に入れている様子。「エドオールユナイテッドからオファーもらえるか…。まだ武井(壮・監督=47)さんから来てないけど」と自身が設立したクラブなら日本でプレーする可能性もあるようだ。

今後、日本で本田の雄姿を見られる日は来るのだろうか。

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