【新日本】飯伏がSANADA下しV2 統一阻止目論む前王者・内藤と「IC1冠戦」へ

試合後、内藤(左)から挑戦表明を受けた2冠王者・飯伏

新日本プロレス11日の広島大会で、IWGPヘビー級&インターコンチネンタル2冠王者・飯伏幸太(38)がSANADA(33)の挑戦を退け、2度目の防衛に成功した。

IWGP初戴冠へ静かに闘志を燃やすSANADAの猛攻に苦しめられた。まさかの大技・断崖式TKOで場外マットに叩きつけられた飯伏は、カミゴェにもカウンターのTKOを合わせられて背中へのラウンディングボディプレスを浴びてしまう。それでも2発目の月面水爆をヒザで迎撃し決定打は許さない。

25分過ぎにはオコーナーブリッジを阻止して後頭部へのカミゴェで形勢逆転に成功する。正調カミゴェでも3カウントを奪えないと見るや、ニーパットを外して勝負に出た。粘るSANADAの丸め技攻勢もしのぐと、ハイキックからジャンピングニーを発射。最後はカミゴェで激闘に終止符を打った。

試合後のリング上には前王者・内藤哲也(38)が現れ、挑戦表明を受けた。「つい1か月前に完璧に3カウントを取られたわけで、またその2本のベルトに挑戦させろなんて言わないよ。2本ではなく、1本。俺が挑戦したいベルトは、インターコンチネンタル王座。その白いベルトに挑戦させてもらおうか。挑戦したい理由は簡単。2本のベルトを1本に統一したいというプランに反対だからだ」と提案された飯伏は「(賛成の)拍手が多いみたいだから、やろうよ。俺はいつでもいいよ」と受諾。内藤とのリマッチは2冠戦ではなく、ICのみの単体防衛戦が決定的となった。

統一阻止に動いた前王者に対し、飯伏は「彼の言っていることは全部わかった上で、僕は『一つに』って言ってるんで。僕は気持ちでは負けてないです。そこはたぶん、内藤選手は気持ちでは負けないと思いますよ。ずっとこの2つ、(内藤の思いは)どちらかと言うとIWGPヘビーじゃないですか。半分ちょっと、イタズラじゃないですけどICを選んだんじゃないかなと、そう思ってますよ。ひと言も『ICだけ』ってことは僕は聞いてないんでね」と対抗心あらわ。早くもイデオロギー闘争の様相を呈する内藤戦は、野望に掲げる「ベルト1本化」へ向けた試練の大一番となりそうだ。

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