マリナーズが救援右腕・ジャイルズと2年契約 TJ手術のリハビリ中

日本時間2月12日、マリナーズがブルージェイズからフリーエージェントとなっていた救援右腕ケン・ジャイルズと2年契約で合意したことが明らかになった。ジャイルズは昨年10月にトミー・ジョン手術を受けているため、今季は全休が確実。来季の戦力になることを期待しての契約ということになる。着実に「勝負モード」への準備を整えているマリナーズにとって、通算115セーブの実績を誇るクローザーが復活すれば、大きな戦力となるに違いない。

現在30歳のジャイルズは2014年にフィリーズでメジャーデビューし、44試合に登板して防御率1.18の好成績をマーク。翌2015年はシーズン途中からクローザーに昇格し、69試合に登板して6勝3敗15セーブ、12ホールド、防御率1.80の活躍を見せた。

アストロズ移籍1年目の2016年は69試合で防御率4.11と成績を落としたが、翌2017年は絶対的クローザーとして63試合で1勝3敗34セーブ、2ホールド、防御率2.30をマークし、チームのワールドシリーズ制覇に貢献(ただし、ポストシーズンは7試合で防御率11.74と大不振)。2018年途中からブルージェイズに移り、2019年には53試合で防御率1.87、セーブ成功率95.8%という素晴らしい成績を残した。

特筆すべきは何と言っても奪三振率の高さで、9.48に終わった2018年を除くすべてのシーズンで11.19以上を記録している。90マイル台後半のフォーシームと80マイル台後半のスライダーのコンビネーションが三振を奪ううえで大きな武器となっており、スライダーは2016年に被打率.093、2019年にも被打率.124をマークした。

有望株の着実な成長により、2001年以来となるポストシーズン進出を狙う態勢を整えつつあるマリナーズ。2022年シーズンに勝負に出るとき、クローザーとして9回のマウンドに立っているのはジャイルズかもしれない。

© MLB Advanced Media, LP.