三塁手獲得を狙うメッツ 補強ターゲットにチャップマンが浮上

クリス・ブライアントの獲得に向けてカブスとのトレード交渉を再開したことが報じられているメッツだが、その一方で新たな補強ターゲットが浮上した。「WFAN」のクレイグ・カールトンとエバン・ロバーツによると、メッツはゴールドグラブ賞とプラチナグラブ賞を2度ずつ受賞しているマット・チャップマンのトレードに関して、アスレチックスと連絡を取っているようだ。交渉がどのくらい真剣に行われているかは不透明だが、驚きのトレードが成立することになるかもしれない。

メッツの三塁手補強のターゲットとしては、これまでにブライアントのほか、エウヘニオ・スアレス(レッズ)の名前が挙がっていた。「ニューヨーク・ポスト」のマイク・プーマによると、メッツがトレード交渉を行った際、カブスとレッズはともにメッツのナンバーワン有望株であるフランシスコ・アルバレスを要求したため、交渉が進展しなかったという。

また、メッツはカブスとのトレード交渉を再開したことが報じられているが、「SNY」のアンディ・マルティノによると、カブスがメッツの正三塁手J・D・デービスをブライアントの代わりに獲得することを希望している一方、メッツはデービスの放出に前向きではないようだ。まだ双方の希望条件には大きな開きがあるとみられる。

そして、ブライアント、スアレスに次ぐ「第3のターゲット」として浮上したのがチャップマンだ。現在27歳のチャップマンは今季の年俸が649万ドル。フリーエージェントになるのは3年後(2023年オフ)のため、アスレチックスとしては慌てて放出する必要は全くない。昨季は故障の影響で不振だったが、2018~19年は2年連続でOPS.850前後を記録し、ゴールドグラブ賞も受賞している好選手であり、獲得には莫大な対価が必要となることが予想される。

メッツは今オフ、トップ・プロスペクトを手放すことなくフランシスコ・リンドーアを獲得。リンドーア同様にフリーエージェントまであと1年かつ高額年俸のブライアントを獲得するのであれば、トップ・プロスペクトの放出は回避できる可能性が高い。しかし、チャップマンを獲得するとなれば、「トップ・プロスペクトを放出しない」という姿勢を貫くのは困難だろう。

サプライズとも言えるターゲットの登場により、メッツの三塁手補強の動向はさらなる注目を集めることになりそうだ。

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