バウアー獲得のドジャース ターナー再契約の可能性を排除せず

日本時間2月12日、ドジャースはトレバー・バウアーを3年契約を結んだことを正式に発表した。これによりぜいたく税の課税対象ライン(2億1000万ドル)を2800万ドル近くもオーバーするため、ジャスティン・ターナーとの再契約が困難になったと見る向きも多い。しかし、アンドリュー・フリードマン編成本部長は「ターナー再契約のドアは閉ざされたのか?」との問いに対して「答えはシンプル、ノーだ」と断言した。

ぜいたく税の仕組みを簡単に説明すると、課税対象ラインを超過したチームは超過分の20%にあたるぜいたく税を支払わなければならない。また、超過額が2000万ドルを超えた場合と4000万ドルを超えた場合には追加のぜいたく税が発生し、さらに後者の場合、翌年のドラフトにおける最高順位の指名権が10個後退するというペナルティも科される。

つまり、超過額が4000万ドルを超えた場合のペナルティは非常に重いため、ドジャースとしてはバウアー獲得により課税対象ラインを超過するのは不可避としても、超過額をできれば2000万ドル以内、最悪でも4000万ドル以内に収めることが重要となる。

フリードマンは「ベストのロースターを作るためにできることは何でもする」と宣言しているものの、現時点のロースターにターナーを加えた場合、超過額が4000万ドルを超えてしまう危険性がある。よって、ターナーが値下げに応じない限り、年俸の一部を負担してでもデービッド・プライスやAJ・ポロックのような高額年俸選手を放出しなければ、再契約を実現するのは難しいだろう。

依然としてドジャースとの再契約が有力視されているターナーだが、三塁手の補強を目指すメッツやブリュワーズからの関心も報じられている。デーブ・ロバーツ監督は「彼が我々の三塁手となることを期待している」と残留を望んでいるが、ターナーとの再契約はドジャースがペイロールの問題をクリアできるかどうかに懸かっていると言えそうだ。

© MLB Advanced Media, LP.