レイズが左腕・ヒルと合意 興味深い先発ローテーションに

日本時間2月13日、レイズがツインズからフリーエージェントとなっていた40歳のベテラン左腕リッチ・ヒルと契約合意に達したことが明らかになった。チャーリー・モートンがブレーブスへ去り、ブレイク・スネルをパドレスへ放出したレイズは今オフ、その穴埋めとしてマイケル・ワカとクリス・アーチャーを獲得。昨季の出場を辞退したコリン・マクヒューとも合意間近であることが報じられており、非常に興味深い先発ローテーションとなりそうだ。

ヒルは来月41歳の誕生日を迎える大ベテランで、昨季はツインズで8試合に登板して2勝2敗、防御率3.03を記録。16年間のメジャー生活で規定投球回に到達したのは1度だけ(カブス時代の2007年)であり、もはやシーズンを通しての活躍は望めないものの、レッドソックスでカムバックを果たした2015年以降、防御率は最も悪かったシーズンでも3.66(ドジャース時代の2018年)という数字が示すように、投げれば確実に結果を残す投手と言える。

今季のレイズは移籍4年目を迎えるタイラー・グラスナウがエースとなり、2018年に16勝、2019年に11勝をマークしたライアン・ヤーブローも先発ローテーションに名を連ねる見込みだが、それ以外の先発3枠には新戦力が入る。かつてレイズのエースとして活躍したアーチャーは、近年不振が続いていたうえに、昨季は胸郭出口症候群の手術を受けて全休。カージナルスで活躍したワカも2018年以降は故障と不振で不本意なシーズンが続いている。昨季全休のマクヒューも2018年からの2年間は主にリリーフを務めており、先発でどこまでやれるかは未知数だ。

つまり、レイズはグラスナウ、ヤーブロー以外の先発3枠を埋めるために、アーチャー、ワカ、ヒル、マクヒューというハイリスクな投手を4人集めたことになる。ジョシュ・フレミング、ルイス・パティーニョ、シェーン・マクラナハンといった若手先発投手が控えているからこそできる冒険とも言えるが、この戦略がどのような結果を生むかは非常に興味深い。

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