「過小評価ベストナイン」にエンゼルス・フレッチャーらが選出

日本時間2月14日、メジャーリーグ公式サイトのアンソニー・カストロビンスは「過小評価ベストナイン」を選出する特集記事を公開した。対象は【1】「MLBネットワーク」が発表した「ポジション別トップ10」にランクインしていない、【2】サービスタイム(メジャー登録日数)が2年以上、という2つの条件を満たす選手。「ポジション別トップ10」にランクインしていないのが不思議なほどの好選手がズラリと並ぶ強力なチームとなっている。

カストロビンスが選出した「過小評価ベストナイン」の顔ぶれは以下の通り。

捕手:クリスチャン・バスケス(レッドソックス)
一塁:ブランドン・ベルト(ジャイアンツ)
二塁:デービッド・フレッチャー(エンゼルス)
三塁:ラファエル・デバース(レッドソックス)
遊撃:ポール・デヨング(カージナルス)
左翼:アダム・デュバル(マーリンズ)
中堅:アーロン・ヒックス(ヤンキース)
右翼:ニック・カステヤーノス(レッズ)
先発:ヘルマン・マルケス(ロッキーズ)
救援:ユスメイロ・ペティート(FA)

捕手部門のバスケスは唯一の2年連続選出。過去2年間で700打席以上出場している捕手はバスケスのほかにヤスマニ・グランダル(ホワイトソックス)とJ・T・リアルミュート(フィリーズ)の2人しかおらず、バスケスの過小評価ぶりが目立つ。

一塁手部門は昨季OPS1.015をマークしたベルト。メジャー10年間で通算OPS.810という数字が示すように、これまでもコンスタントに安定した成績を残してきたが、シーズン20本塁打以上が1度もなく、一塁手としてインパクトに欠ける点が過小評価につながっているとみられる。

二塁手部門はエンゼルス・ファンの人気者であるフレッチャー。2年連続で出塁率.350をクリアし、昨季はリーグ3位の打率.319をマークしたが、ポジションが固定されていなかったことが足を引っ張る形に。今季は二塁の固定される可能性が高く、二塁手トップ10入りも期待できる。

三塁手部門はレッドソックスの中心打者であるデバース。大ブレイクした2019年から打撃成績を大きく落としてしまったことと、依然として守備難を克服できないこと(昨季の守備率は.891)が災いし、三塁手トップ10から漏れてしまった。

遊撃手部門ではカージナルスの正遊撃手・デヨングが選出。現在のメジャーリーグには優秀な遊撃手が多いため、トップ10にはランクインできなかったが、2019年に30本塁打&守備防御点+26を記録するなどハイレベルな攻守を兼ね備えた好選手である。

外野は左からデュバル、ヒックス、カステヤーノスの3人。デュバルは昨季ブレーブスでプレーし、リーグ3位タイの16本塁打を放った。ヒックスは過去4年でOPS.824を記録しており、900打席以上の中堅手ではマイク・トラウト(エンゼルス)らに次いで4位の好成績である。カステヤーノスの過去5年の打撃成績(打率.281/出塁率.333/長打率.502)は、ブルージェイズと大型契約を結んだジョージ・スプリンガー(.273/.363/.500)に見劣りしない。

先発投手部門のマルケスは「打者天国」と呼ばれるクアーズ・フィールドを本拠地とするロッキーズでプレーしているが故に過小評価されている投手と言える。ホームでの通算防御率5.10に対し、ロードでは3.51という優れた数字をマークしている。

救援投手部門のペティートはその貢献度の大きさが見落とされがちな投手だ。過去4年間で防御率2.74をマークし、過去2年間のWHIP0.87は「救援投手トップ10」で1位に選ばれたリアム・ヘンドリックス(ホワイトソックス)を上回っている。昨季の防御率1.66は自己ベストだった。

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