小田原市民会館 迫る閉館、思い出共有 かつてはドリフも公開収録

今年7月で閉館する小田原市民会館

 7月に閉館する小田原市民会館との思い出を振り返る「ありがとう市民会館まつり」が3月27日、同館で開かれる。過去の資料写真などの展示も行い、約60年にわたり市民に愛されてきた同館との別れを惜しむ。市などでつくる「おだわら文化事業実行委員会」の主催。

 同館は1962年、大ホールが完成し、3年後に本館が開館。近隣自治体では当時、1400人収容の大規模ホールは珍しく人気テレビ番組「8時だョ! 全員集合」の公開収録もたびたび行われたほか、97年まで結婚式場としても利用され、約8千組を祝福したという。

 今年9月に「小田原三の丸ホール」がオープン予定で、同館は老朽化もあり、新施設にその役目を引き継ぎ、59年の歴史に幕を下ろすことになった。

 まつりでは本館ロビーなどでの縁日や、現在は閉鎖されている旧結婚式場など同館の裏側を巡るツアーも開催。小田原ゆかりの演奏家によるミニコンサートも開かれる。

 まつりに先立ち、3月24日から28日まで「みんなの市民会館思い出展」を開催。同館の歴史を振り返る写真や映像、同館で活動を続けた市民の美術グループの作品を展示する。

 市担当者は「最後に会館に足を運んでいろいろな思い出を共有するきっかけとなれば」と呼び掛けている。同まつりは午前10時から午後4時まで。入場無料。

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