双日、キャンピングカー市場に参入 Kアクセスと協業で業界活性化

双日株式会社(以下、双日)と株式会社Kアクセス(以下、Kアクセス)は12日、日本国内におけるキャンピングカー事業の協業に関して業務提携契約を締結した。同時に双日は Kアクセスから第三者割当増資を引き受け、出資を行った。

現在キャンピングカーはプライベートな居住空間を提供できるモビリティとして注目されており、双日の発表によると2016年から2019年までの3年間で出荷台数が約30%増加するなど、需要が高まっている状況だ。

キャンピングカーの利用はキャンプや家族旅行としてのアウトドア目的に留まらず、昨今の防災対策意識の高まりを受けて、洪水や地震などの自然災害が発生した際に安全に避難できる場所として貸し出す自治体も増えている。

また、新型コロナウイルスの影響によりライフスタイルが変化する中、密を避けるためのリモートオフィスとしての活用や、医療病床・移動診察として使用できるメディカルカーとしても注目を集めている。

Kアクセスは、キャンピングカーの製造・販売をおこなっており、キャンピングカー業界において「キャンパー鹿児島」のブランドを展開している。キャンピングカーは「rem」「Boss」などの代表モデルがあり、高級感あふれる内装デザインに加え、走行中も充放電ができ、停車中も電気製品の長時間使用ができる新たな電源システムを他社に先駆けて開発・搭載した。

双日はKアクセスを戦略的パートナーとし、同社初の事業領域であるキャンピングカー市場への参入を図る。両社は、新しい価値を持ったキャンピングカーの創出を通して業界の活性化に取り組みつつ、キャンピングカーの停泊場所として利用されている全国の「道の駅」の利用の喚起などによる地方創生を目指す。また、緊急避難場所やリモートオフィスへの活用など、社会が抱える課題への解決策や新しいライフスタイルとしてもキャンピングカーを提供する方針だ。

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