前オリックス・白崎浩之の新たな挑戦「新庄さんに背中押してもらった」 九州・大分B―リングス入り

今年、新たに開幕する九州アジアプロ野球リーグの大分B―リングスで、選手兼コーチとして再出発するのが前オリックス・白崎浩之内野手(30)だ。

家族ともども大分に移り住み、現在はキャンプで若い選手への指導が中心となる中で自らを高める日々。「単純に野球がうまくなりたい。家に帰った後で自分の時間を使って練習したりもしています。NPBの時より、もっとうまくなってやろうと思ってるくらいなので」と笑顔を浮かべた。

2013年のドラ1としてDeNAに入団。2年目には101試合にも出場した。しかし、昨季限りで所属していたオリックスから戦力外となった。一度は野球の道をあきらめかけていたという。「30年、生きてきて25年間は野球をやっていた。何の仕事をしようかなと真剣に考えました」。そんな中で再び野球への思いを強め、独立リーグでのプレーに至ったきっかけとなったのがトライアウトでの新庄剛志氏との出会いだった。

共通の知人がいたため挨拶すると、気さくに接してもらった。トライアウトの開始前には「友達いないし、キャッチボールしてよ」と声をかけられてキャッチボールの相手にもなった。トライアウト終了後にはバットを譲り受けた。話を聞き、その姿を見て、強い刺激を受けた。

「お話をさせてもらい、考え方を聞き、率直にカッコいいなと思いました。年齢のことを言うのはよくないかもしれないですが、あの年齢で、あのスタイル、あのプレー、あの躍動感。自分なんて(今年で)31歳。まだまだじゃないかと思って。ボロボロになるまで動いてみて、おなかいっぱいになるまで野球をやりたいと思わせていただいた。背中を押してもらったぐらいの感じです。勝手にですが(笑い)」。

同時にこれまでの野球スタイルを考えさせられるきっかけにもなった。「楽しむことをすごく伝えてもらった。分かってはいることなんですけど、自分は楽しめていたのかなと考えた時に…。どうやったら楽しめるのか、どうやって楽しもうかを真剣に考えてみたりもしました」。

新天地での白崎の新たな挑戦。「もう一度(NPBで)という思いもありますけど…。そこを一番にというよりはチームのためにできることをやりたい思っています。自分にしかできないことはあると思う。スタートアップのチーム。自分がやらないとと思っています」と力を込めた。

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