雲仙の魅力 オンラインツアーで「食」も堪能 温泉観光協会

雲仙地獄を紹介するガイド=雲仙市の雲仙温泉街

 長崎県雲仙市の雲仙温泉観光協会は13日、約6時間半かけて同温泉街を中心に市内を巡るオンラインツアーを開き、全国各地のモニター参加者約30人が視聴した。当初は5泊6日の滞在型ツアーを計画していたが、新型コロナ禍に対応し、ダイジェスト版としてオンラインで実施した。
 ツアーのテーマは「雲仙の豊かな自然と共に、丁寧な暮らしを営む人たちに会いに行く」。市が観光戦略で掲げる「6日間滞在できる雲仙」の実現に向け、滞在中の立ち寄り先や過ごし方の提案として開き、市や旅行大手JTB、全日空などが協力した。
 訪問先で味わえる「雲仙レモネード」「湯せんぺい」「種採り野菜」などを参加者に事前に届け、行程に合わせて飲食できるようにした。市観光商工部の職員がガイド役になり、雲仙温泉街、「竹田かたつむり農園」(国見町)、雑貨とカフェ「刈水庵」(小浜町)などで、それぞれの関係者が魅力をアピール。移動時間には、ライブ中継や事前収録した動画で市内の風景を紹介した。
 雲仙温泉街では、同観光協会の森優子さんが白煙の上がる雲仙地獄を紹介。参加者から「温泉たまごをパッケージ商品にして、香りも楽しめるようにしてはどうか」などの提案があった。
 市観光商工部の加藤雅寛理事はコロナ収束後に向け、「旅行客が観光を楽しむだけでなく、移住・定住したいと思える(実地の)ツアーに仕上げていきたい」と話している。

オンラインツアーの通信を管理する本部=雲仙市の雲仙温泉街

© 株式会社長崎新聞社