【新日本】威風堂々オーカーンがNEVER王者・棚橋を圧倒 ベルト奪取に疑いの余地なし

王者の風格が漂うオーカーン。棚橋は見つめるしかなかった

新日本プロレス28日大阪城ホール大会でNEVER無差別級王者・棚橋弘至(44)に挑戦する「ユナイテッド・エンパイア」のグレート―O―カーンが圧巻の強さを見せつけた。

オーカーンはこの日の後楽園大会でウィル・オスプレイ(27)、ジェフ・コブ(38)と組み棚橋、天山広吉(49)、ゲイブリエル・キッド(23)組と対戦した。1月30日愛知県体育館大会の「敗者モンゴリアンチョップ封印マッチ」で処した天山はいまだに未練がましく両手を振り上げ「モンゴリアンモーション」に入るが是非もなし。そんな猿まねは当然許すことなく、本家本元のモンゴリアンチョップで猛牛を軽く料理してみせる。

ならばと同技が禁じられた天山に代わり棚橋がモンゴリアンを試みるが、オーカーン相手に付け焼き刃など通用するわけもない。テキサスクローバーホールドも怪力無双のアイアンクローで阻止。打撃の応酬から変型スラムでマットに叩きつけ、1月4日東京ドームで敗れた1か月前とはまるで別人のような強さを見せつけた。

コブがゲイブをツアー・オブ・ジ・アイランド(変型パワースラム)で沈め帝国に勝利をもたらすと、オーカーンは場外の棚橋に対し、偉大なる支配者の背中を長時間にわたって見せつける。その姿からは王者にふさわしい風格が漂っており、すでに事実上のNEVER新王者に輝いたと言っても過言ではないような気がする。

試合後は棚橋に対し「貴様が『復活する手段』と言っていたNEVERを取って、なぜIWGPに挑まない? 内藤(哲也)はその手段とやらもなく飯伏(幸太)に挑んでいったぞ? なぜしない? 愛してるんだろ、新日本を? だったら身を粉にして働けよ。有言実行して挑めよ」と、肺腑をえぐる質問攻めを展開。「まさか順番待ちしてるなんてことはないよなぁ? チャンスが来るのを。餌が来る鯉のように口開けて待ってるわけじゃねえよなぁ?」と、行動力抜群で勇猛果敢な自身との格差を強調した。

連日にわたり愚民たちに帝国の力を証明し続けるオーカーンのタイトル初奪取は、もはやほぼ確実とみる動きが一部で出てきてもおかしくないような勢い。棚橋は防衛戦を諦め、潔くベルトを献上する方が身のためと言っても過言ではないような気がする。

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