相模原・南区の地場食材「てんこもり」 児童考案のラーメン、区制10周年の味

考案した「南区10こもりラーメン」を笑顔で提供する相模原市立谷口台小4年2組の児童=同市南区文京2丁目

 相模原市南区文京2丁目の市立谷口台小学校の4年生がオリジナルラーメン「南区10(テン)こもりラーメン」を考案した。区内で生産している野菜や卵、市のブランド豚などを使った具材盛りだくさんのラーメンで、昨年4月の区制施行10周年の節目を祝う思いも込めた。18日から約1カ月間、区内の中華料理店で販売する予定で、考案した児童らは「たくさんの人に食べてほしい」と期待している。

 「南区10こもりラーメン」の生みの親は4年2組の児童37人。同市は2010年4月の政令市移行に伴い区制を施行し、南、中央、緑の3区が誕生した。この10年の歩みは児童37人の成長とも重なる。そこで授業の一環で、区の特色や名産品について調査。その中で子どもたちから「区をPRする特産品を作りたい」との提案が出た。区内には多くのラーメン店があり、活用できる地元産の食材も豊富なことから、特産品にラーメンを選んだ。

 具材は地元産にこだわった。製麺所「中根製麺」(若松)の麺のほか、養鶏場「コトブキ園」(麻溝台)の卵や地場産の小松菜とネギをトッピングに使用。中華料理店「昌龍飯店」(相模大野5丁目)の協力で、片栗粉で「10」の数字を描いた揚げワンタンも加わり、地元食材が「てんこ盛り」のラーメンが完成した。

 17日には、同校で昌龍飯店の協力を得て完成披露会を開き、菅谷貴子区長ら地元関係者に自慢のラーメンを振る舞った。しょうゆベースのスープに、麺やてんこ盛りの具材が絶妙に絡み、味わった関係者は「おいしい」。様子を見守った保坂陽菜さん(10)は「私たちの夢がかなってうれしい」と笑顔で話し、西島遥さん(10)も「南区を知らない人にも食べてほしい」と声を弾ませた。

 ラーメンは18日から3月14日まで、昌龍飯店で期間限定メニューとして千円(税込み)で販売される。

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