JFA・田嶋会長が五輪組織委・橋本新会長について見解「政治家がダメというのはどうかなと」

JFA・田嶋会長

東京五輪組織委員会の理事を務める日本サッカー協会(JFA)の田嶋幸三会長(63)が、同委員会の橋本聖子新会長(56)の政治的中立性について見解を示した。

橋本新会長は就任前まで菅政権で五輪相を務めており、自民党の参院議員でもある。五輪憲章でうたわれている政治的中立性が保たれるのか懸念が出ているが、理事会後にオンラインで取材に応じた田嶋会長は「今の組織委員会の中にも、遠藤(利明)先生、馳(浩)先生、丸川(珠代)先生、東村(邦浩)先生、小山(くにひこ)さん、高島(なおき)さん、みんな政治家の人が入っているわけだから、政治家がダメというのはちょっとどうかなと。大臣が入れないというのはそれなりの決まりがあるからという説明はあった」と組織委員会で現職議員が理事を務めているため問題ないとの見解を示した。

トップが閣僚からスライドしての人事となると政権の意向に縛られる懸念も拭えないが「五輪をしっかり開催するというのは、政府と二人三脚じゃないとできない。コロナとかいろんな中で、そことの良いパイプは絶対必要だと思う。政府としっかりした良い関係を持った方が会長に就かれるのは良かったと思う」とむしろ現政権との強いつながりが必要とし、橋本新会長が適任であると強調した。

新会長決定のプロセスについて透明性に疑問の声も上がっているが、田嶋会長は「一般論」としたうえで「本当に透明性が必要なことなのか、誰かを決める時にそういう部分(非公開での議論)のプロセスもアリじゃないか。一般の企業もそんなに透明性で決めているのか、その内容なんて公にしない。透明性を担保するのは株主総会だったり役員会であって」と議論の全てをオープンにすることは返って不自然と説明。「ちゃんとしたガバナンスを踏まえてやっていかないといけないのは皆さんが一番分かったと思う。そういう面では、今回の森さんの件ではいろいろツッコまれどころがあってこういうふうになったのは非常に残念」と語った。

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