JSB1000は中須賀克行1台体制、YZR-M1の開発を担う人材育成も。ヤマハが2021年のレース活動発表/全日本ロード

 2月19日、ヤマハ発動機株式会社は2021年ヤマハ発動機レース活動を発表した。MotoGPやSBKなどの世界選手権から国内選手権まで様々な二輪レースカテゴリーへ参戦する主要チームを明らかにしており、全日本ロードレース選手権のライダーラインアップが新たにアナウンスされた。

 全日本ロードレース選手権は、JSB1000クラスにYAMAHA FACTORY RACING TEAMのみエントリーすることとなり、ライダーは中須賀克行の1台体制で参戦する。中須賀はJSB1000で通算9度のチャンピオンに輝いており、今季もファクトリー仕様のヤマハYZF-R1で10度目のタイトルを目指す。

2020年全日本ロードJSB1000:最終戦鈴鹿のレース1で優勝した中須賀克行(YAMAHA FACTORY RACING TEAM)

 ST1000クラスは、JDS DOGFIGHT RACING YAMAHAの藤田拓哉、speedHeart DOGFIGHT RACING YAMAHAの谷本音虹郎、bLU cRU 伊藤レーシング BORG ヤマハの前田恵助、bLU cRU ニトロレーシング 51 YAMAHAの岡本裕生、AKENO SPEED・YAMAHAの南本宗一郎といった5名がST1000仕様のヤマハYZF-R1を駆る。

2020年全日本ロードST600王者:岡本裕生(51ガレージ ニトロレーシング)

 ST600クラスは、ガレージ L8 RT・YAMAHAの横山尚太、Webike チームノリックヤマハの阿部恵斗、伊藤レーシング BORG ヤマハから中山耀介と綿貫舞空、AKENO SPEED・YAMAHAの井出翔太、保険職人 GBS レーシング YAMAHAの菅原陸の6名が名を連ねており、ヤマハYZF-R6で争う。

2021年型ヤマハYZR-M1に跨るファビオ・クアルタラロとマーベリック・ビニャーレス(モンスターエナジー・ヤマハMotoGP)

 そして、MotoGP、スーパーバイク世界選手権(SBK)、FIM世界耐久選手権(EWC)は既報の通り。MotoGPを戦う4名のライダーに変更はないが、ファクトリーのモンスターエナジー・ヤマハMotoGPはマーベリック・ビニャーレスとファビオ・クアルタラロのコンビに変わり、サテライトのペトロナス・ヤマハSRTはバレンティーノ・ロッシ、フランコ・モルビデリが表彰台をかけて戦う。

 SBKはPata Yamaha WorldSBK Official Teamからトプラク・ラズガットリオグル、アンドレア・ロカテッリ、GRT Yamaha WorldSBK Teamからギャレット・ガーロフ、全日本ロードJSB1000王者の野左根航汰がエントリーする。

 EWCは、YART Yamaha Official EWC Teamからカレル・ハニカ、マービン・フリッツ、ニッコロ・カネパが参戦する。

 ヤマハはこれらのレース活動とともに、世界各国の拠点が展開する『bLU cRU』活動と連動した人材育成を行い、2016年から『VR46 Riders Academy』ともに行っている人材育成プロジェクト『Yamaha VR46 Master Camp』を1年ぶりに開催する。

 また全日本選手権は国内レースを牽引するとともに、世界レベルのライダーでヤマハYZR-M1の開発を担う中須賀や野左根航に続く人材の育成を目指し、ST1000やST600にエントリーするヤマハチームやそのライダーを対象としたサポートをさらに強化するという。

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