小6が7.18キロのアカナー

 小学6年生の玉寄由羅さんは月に2回は釣りに行く釣り好き少年。6日も友達に誘われて、昼すぎから近くの国場川に釣りに出かけた。最初はルアー釣りをしたが、何も釣れなかった。午後4時からはもらったチヌの切り身を餌に、ぶっ込み釣りに切り替えた。

 午後5時にチョンチョンと竿(さお)先にアタリがあったが、魚が餌に食いつくのを待った。2分ほどで竿が大きく曲がって、リールからはすごい勢いでラインが飛び出した。タックルは初心者向けのセット竿なので、魚の走りを止めることができない。あっと言う間に150メートル巻いたリールの糸が引き出され、残りわずかとなった。ドラグを目いっぱい締め、手でスプールを押さえると、ようやく最初の走りが止まった。

 そこからは魚との一進一退の勝負。掛かった魚は右に左に走ったり、手前に寄ったり反対岸に逃げ回ったりと大暴れ。周りにはいつの間にかたくさんの見物人が集まった。必死にリールにラインを巻いては、引き出されること4回。ヒットしてから30分ほどで足元まで寄せることに成功した。しかし、まさかこんな大物が釣れると思っていなかったので、ギャフはおろか、タモ網さえ用意していなかった。その様子を見ていた通りがかりのおじさんが持ってきてくれたロープを尾に巻いて引き上げることに成功し、見物人たちから拍手が湧いた。(おきなわ釣り王国社・仲栄真修)

© 株式会社琉球新報社