薬物密輸、最多988件 摘発は前年比11倍に 横浜税関

 横浜税関が2015年に摘発した覚せい剤や大麻などの不正薬物の密輸の件数は、前年比11・1倍の988件で過去最多だったことが19日、分かった。押収量も4・1倍の約213キロに上った。昨年4月の関税法改正で「輸入してはならない貨物」に追加された指定薬物の摘発件数が84%を占め、全体を押し上げた。

 税関によると、摘発件数の内訳は、指定薬物が826件で最多。麻薬が1・9倍の90件、大麻が1・7倍の59件、覚せい剤が2倍の10件だった。押収量は覚せい剤が3・8倍の約172キロで最も多く、指定薬物は約21キロ、大麻は3・1倍の約19キロ、麻薬は2倍の約1キロだった。

 密輸の形態は国際郵便物による摘発が981件で、99%を占めた。仕出国・地域別の摘発件数は中国が437件で最多となり、英国の114件、香港の90件が続いた。

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