【アイスリボン】藤本つかさICE王座初防衛も…体育館が壊れた!4月 宮城凱旋に大試練

ツカドーラで山下(下)を沈めた藤本

東日本大震災から10年、再度の試練に決意を新たにした。20日の女子プロレス「アイスリボン」後楽園ホール大会で、ICE×∞王者の藤本つかさ(37)が山下りな(31)を下して初防衛に成功した。

試合はV1に燃える王者が躍動。卍固め、極楽固めで山下の動きを止めると、前哨戦で2度屈したスプラッシュマウンテンをしのぎ切り、宮本(右)からイスの上に叩きつけられた鈴季(変型回転エビ固め)で3カウントを奪った。

4月18日に観光大使を務める宮城・利府町(利府町総合体育館メインアリーナ)で初の凱旋興行を控える藤本はマイクを握ると「去年コロナで中止。今年は震災から10年なので、どうしてもベルトを持っていきたかった」と必勝を期した理由を述べた。

だが続けて、13日深夜に宮城と福島を襲った最大震度6強の地震で、その体育館が壊れてしまったことを報告。代替会場も見つかっていない状態だというが「今日、山下と試合をして覚悟をもらった。やられても困難に立ち向かうのがプロレスラー。私は必ず宮城県にプロレスを届けます」と力強く語った。

バックステージでは「(体育館が)壊れたという一報が入ったのが2日前(18日)の夕方。また試練が来たかと結構落ち込んだ。でも、おこがましいが宮城県代表の1人として『私が諦めたら(いけない)』と勝手に責任を負って試合をした。代わりの場所を探して何とか開催したい」と前を向いた。

なお、試合後には次期挑戦者に「アイスリボンを広めるためにはこのカードがふさわしい」として雪妃真矢を指名。3月27日後楽園大会での激突が決定的となった。

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