【全豪OP】男子は王者ジョコビッチが9度目V 世代交代許さず圧巻ストレート勝ち

トロフィーにキスをするジョコビッチ(ロイター)

テニスの4大大会、全豪オープン男子シングルス決勝(21日、メルボルン)で世界ランキング1位のノバク・ジョコビッチ(33=セルビア)が同4位のダニル・メドベージェフ(25=ロシア)を7―5、6―2、6―2で下し、3連覇で自身の最多記録を更新する9度目の優勝を飾った。

4大大会初Vを狙うメドベージェフに王者の貫禄を示した。競り勝って第1セットを奪うと、第2セットの第1ゲームでブレークされたが、すかさず第2ゲームでブレークバック。要所要所で絶妙のネットプレーも見せて突き放した。第3セットも危なげなくポイントを重ね、終わってみれば圧巻のストレート勝ちだった。

試合後、喜びを爆発させた王者はラケットをスタンドに投げ入れてサービス満点。今大会は一時、無観客開催になるなど新型コロナウイルス禍に揺れたが、ジョコビッチも昨年6月の主催大会で感染者が続出し批判を浴びた。自身も感染して、大きな責任を感じる事態となった。スピーチで「いろんな気持ちが入り交じっている。ここ数か月、いろんなことを考えた。オーストラリアに来ることも迷った。関係者にも選手にも大変な大会だった。この成果を誇りに思っていい」としみじみ語った姿には実感がこもっていた。

これで4大大会制覇は18度目。女子シングルスでは大坂なおみ(23=日清食品)が圧勝Vを決めて「なおみ時代」の到来を確かなものとしたが、男子の〝ジョコ王朝〟は揺るがなかった。

© 株式会社東京スポーツ新聞社