新潟県の北三条駅近くで「まちを編集するブックカフェ」Sanjo Publishingが営業開始

Sanjo Publishing 店内

新潟県三条市、北三条駅南側の中央商店街に22日、同市の地域おこし協力隊によるブックカフェ・Sanjo Publishingが営業開始し、オープンセレモニーを開催した。同店舗では、店内の本を読みながら喫茶・軽食が楽しめる地域の交流空間を創出すると同時に、新規事業や地元企業の応援も目指す。

Sanjo Publishingは、中央商店街13番町で約10年前に営業終了した衣料品店の建物をリノベーションし、企業や行政と連携してまちづくりなどのプロジェクトを展開する一般社団法人Next Commons Lab(東京都渋谷区)が運営、三条市の地域おこし協力隊、水澤陽介氏と町田憲治氏が店員として営業する。

Sanjo Publishingの水澤陽介氏(写真左)と町田憲治氏(写真右)

店内は主に1階が書物の販売、2階が喫茶・飲食スペースとなっている。提供している書物は現在300冊ほどで、デザインや建築など、ものづくり・まちづくりに関わる古本が多いが、同時に地域の人々が推薦する本も展示しており、本を通じた人や地域とのコミュニケーションを生み出す狙いがある。今後は利用者の要望も聞きながら新刊も充実させていくという。

書物販売担当の町田氏はオープニングセレモニーにて「本を売るだけではなく、『本を作る』という方面にもシフトしていきたい。ものづくりだけでない、地元の文化や人を取り上げた『三条』という本を作りたい」と地域の活性化に意気込んだ。

2階の喫茶スペースでは店内の書物を読みながらコーヒーを飲むことができるほか、今後は軽食の提供や、夜間はバーとして営業するなど、地元住民が幅広く普段使いできるように展開していく予定だ。

1階の書店スペース

2階の喫茶スペース

また、Sanjo Publishing最大の特徴は、店名や「まちを編集する」というキャッチフレーズにもなっている編集・制作業務である。「(前述のブックカフェ業務と並行して)企業の広告制作や広報誌の制作などを通し地域の起業やチャレンジする若者を応援しきたい。また、ここに集まって作業に関わる人が『作れるものを作れる』クリエイティブを発揮できる場所にもしたい」と水澤氏は語る。

オープンセレモニーに参加した三条市の滝沢亮市長は、「三条市はものづくりの町として有名であるが、皆さん(Sanjo Publishing)と協力して市としてもどんどん情報発信して、文化という側面もこれから力を入れていきたい」と期待を示した。

三条市の滝沢亮市長

開店初日は店員の水澤氏と町田氏が勧める本が展示されていた。本棚には滝沢市長の勧める一冊も。今後、このように市民オススメの本を展示して、地域・来客間の交流を促していくという

Sanjo Publishing 外観

Sanjo Publishing

営業時間/11時から19時
定休日 /火・水曜日

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Next Commons Lab三条 note

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