新潟県阿賀野市瓢湖で回収されたオオハクチョウから高病原性鳥インフルエンザウイルス(H5N8亜型)が検出

新潟県は22日、環境省の検査により、新潟県阿賀野市瓢湖で13日に回収されたオオハクチョウ1羽の死亡個体から、高病原性鳥インフルエンザウイルス(H5N8亜型)が検出されたと発表した。今シーズンにおける鳥インフルエンザの確定検査陽性は国内53例目となる。

オオハクチョウの死亡個体は13日に回収され、簡易検査を実施したところ16日にA型鳥インフルエンザウイルスの陽性反応が検出。環境省は回収範囲の約10km以内を野鳥監視重点区域に指定するとともに、確定検査機関に検体を移送した。その後22日、環境省は農業・食品産業技術総合研究機構動物衛生研究部門において確定検査を実施。その結果、高病原性鳥インフルエンザウイルス(H5N8亜型)が検出された。

県では野鳥監視重点区域において、緊急調査を実施する。これは、区域内の渡り鳥の飛来地など10箇所程度で、新潟県と阿賀野市、および鳥の専門家が野鳥の生息状況や死亡野鳥を約3日間調査するものである。また、改めて区域内の農場へ対して異状がないことを確認し、防疫対策の再徹底を指導した。

なお、県内では8日に新潟市西区佐潟で発見された死亡野鳥からも高病原性鳥インフルエンザウイルスが検出されており、全県における監視体制の強化や、養鶏場へ対する情報提供・注意喚起を継続している。

なお、鳥インフルエンザウイルスは感染した鳥との濃密な接触などの特殊な場合を除いて、通常では人間には感染しないと考えられている。日常生活においては、鳥の排泄物などに触れたあとに手洗い・うがいを行えば過度に心配する必要はなく、県は冷静な行動を呼びかけている。

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