【新日本】オカダ EVIL制裁で“マット正常化”宣言「大阪城の借りを大阪城で返す」

オカダ(右)が因縁のEVILにリベンジする

27日の新日本プロレス大阪城ホール大会でEVILとのシングル戦に臨むオカダ・カズチカ(33)が団体の“再建”を誓った。IWGPヘビー級&インターコンチネンタル(IC)2冠王座の統一問題を含め、現在の新日マットを「迷走状態」と表現するオカダは、EVILこそがその元凶と断罪。雪辱を果たし、狂った歯車を正常化させる。

対戦要求が実り、リベンジの舞台が整ったオカダは「やっと組まれたなって感じはありますね。大阪城の借りを大阪城で返せるって、ポジティブにとらえていきたい。いろいろたまってるものもありますし」と腕をぶす。

11日広島大会のEVILとのシングルは相手セコンドのディック東郷(51)が介入し、反則裁定による勝利だった。レフェリーの目を盗んだ乱入も戦術の一つだけに一概に否定はしないが、ファンのストレスがたまる展開が続いていることは確かだ。

「それって今年だけじゃないですよね。それこそ原因の元となってるのはEVILだと思いますし。2冠王者になって好き放題乱入したり。そんなことしなかったら、また2冠の価値は上がってたのかもしれないですし」

その2冠自体も揺れている。統一を掲げる王者の飯伏幸太(38)に内藤哲也(38)が反発。28日大阪城大会でIC単体に挑戦する。オカダはこの問題について「僕が言うとあれなので静かにしようと思います」と中立・静観のスタンスだが、IWGP至上主義を貫く立場からすれば理解に苦しむ議論のようだ。

「僕から見たら迷走ですよ。何がしたいか、よく分からないじゃないですか。(保持するベルトを)2つにしたかった人たちが、統一するだ、ICだけ取るだ…。IWGP戦線でそんなすごい戦いってのは聞こえなかったですし。IWGPヘビーって、一家の大黒柱じゃないですか。そこの王者がしっかりしてなかったのかなって」と語る。

そして“迷走”の始まりこそが、EVILに敗れた昨年7月11日大阪城大会の「NEW JAPAN CUP(NJC)」決勝戦だ。オカダは当時、NJC優勝後はIWGP1本に狙いを定め、ICは返上する青写真を描いた。だからこそ「タラレバになっちゃいますけど、あそこで(決勝とその後の王座戦に)勝ってれば2冠っていうのはその時に終わって、また今、IWGPだけで輝いていたのかもしれないですし」と自身の責任を痛感する。

今年の「NJC」(3月5日、後楽園で開幕)も間近に迫る。IWGP戦線再出撃の前に、大阪城で狂った歯車は大阪城で戻すしかない。「(今は)お客さんもいったい何が正しいのか分からないっていう。だからこそ僕がすっきりさせて、『やっぱりオカダだよね』って(状況に)して前に進みたいですね」。再び団体のかじを取るための第一歩を踏み出す。

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