エンゼルス・キャニング 変化球を磨いてブレイクを目指す

エンゼルスの若き先発右腕グリフィン・キャニングにとって、2020年は成長を実感したシーズンだった。規定投球回には届かなかったものの、シーズンを通して健康にプレーし、ゴールドグラブ賞を初受賞。しかし、キャニングは手応えを感じつつも、まだ満足しているわけではない。メジャー3年目を迎える今季、現在24歳のキャニングは変化球を磨き、先発ローテーションの柱としてブレイクすることを目指している。

メジャー最初の2年間を終えたキャニングは「大切なのは毎回の登板をしっかり振り返ることだと思う。何ができて、何ができなかったのか。何を改善していけばいいのかを深く掘り下げて、悪い状態が長く続かないようにすることが大切だ。自分の状態を正しく把握しておけば、軌道修正することもできる」ということを学んできた。

巧みなフィールディングでゴールドグラブ賞を受賞したように、その身体能力の高さは折り紙付き。ジョー・マドン監督は「彼はマウンド上で本当に良い動きをしているし、投手としてのセンスも高く、日々成長を続けている。彼に必要なのは登板機会を得て、自身を付けることだけなんだ。昨季、彼は自身を付け始めた。自分の武器を把握し、それをどのように使えばいいかを理解しつつある」とメジャー3年目を迎える若手右腕のブレイクに期待を寄せる。

キャニングによると、今季に向けて変化球に改良を加えているという。具体的に言うと、通常のカーブだけでなく、ナックルカーブの握りも使用し、カーブにスライダーのような変化を加えようとしている。また、スライダーは球速を増し、今ではカッターに分類されるようになっている。「速球は良い感じで投げることができている。あとは変化球を磨いていくことが必要だと思う」とキャニングは自身の課題について語る。

キャニングが速球と同様に変化球を満足のいく水準で投げられるようになったとき、エンゼルスに待望のエースが誕生することになるかもしれない。

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