大阪市の松井一郎市長(57)が26日、大阪市役所で定例会見を開き、愛知県の大村秀章知事へのリコール署名運動をめぐり、リコールの会の事務局長を務めていた日本維新の会の田中孝博元愛知県議について言及した。
維新の衆議院愛知県第5選挙区支部長を務めていた田中氏は25日付で辞任届を提出。受理されていた。
松井氏は、田中氏から聞き取りを行った馬場伸幸幹事長から報告を受けたとして「本人からここに至った経緯について、馬場幹事長に申し入れがあった。政党としてではなく、個人として頼まれて関与した。関与する中で様々な不正疑惑が出た。政治活動ができないので、支部長辞任をしたいと申し入れがあったと聞いている」と明かした。
田中氏が支部長だけを辞めるのかについては「党員も辞めるということだと思う」と語った。
高須クリニックの高須克弥院長と河村たかし名古屋市長が中心となって始めたリコール運動は、提出された署名約43万人分のうち80パーセントに当たる約36万人が無効と判断された。佐賀県内でアルバイトを雇って署名の偽造が行われた疑惑もあり、愛知県警が地方自治法違反容疑で捜査している。