コロナワクチン、一般県民への接種は「夏以降」 沖縄県が見通し示す

 新型コロナウイルスのワクチンについて県は26日、一般県民は夏以降に接種が始まるとの見通しを示した。高齢者や基礎疾患がある人などの接種後となる。県議会2月定例会で大城玲子保健医療部長が明らかにした。翁長雄治氏(てぃーだネット)への答弁。大城部長は「県民全体に行き渡るのは年末から来年2月ごろになる」との想定も示した。 県によると、県が国から示された接種順位は医療従事者(約5万7千人)、高齢者(約32万2千人)、基礎疾患がある人と高齢者施設の職員(計約11万5千人)と続く。その後、60~64歳以上(約9万2千人)、それ以外の人という順番になっている。60~64歳以上は供給量に余裕があれば、基礎疾患がある人や高齢者施設の職員と同列で接種する。

 県ワクチンチーム総括責任者の森近省吾副参事は「高齢者の接種は当初、4月から2カ月くらいで終わる予定だったが、計画通りには終わらないだろう。順調にいっても一般の人の接種は8月となり、流通量によってはそれ以降になることも考えられる。予定通りに進むかは流通量による」と話した。

 日本政府は当初、高齢者への接種を4月1日から開始する計画だったが、同26日の週から本格化する予定に変わっている。計画の遅れは、ワクチンの供給量が不足し、国際的な争奪戦になっていることが背景にある。

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