【JRA】日米オークス制覇の偉業達成 2005年の最優秀3歳牝馬シーザリオ死す

2005年のオークスで優勝したシーザリオと福永祐一騎手(2005年5月22日)

2005年に日米のオークスを制し、同年のJRA賞最優秀3歳牝馬および最優秀父内国産馬を受賞したシーザリオ(牝19)が27日、繋養先のノーザンファームで子宮周囲の動脈断裂による出血性ショックのため死んだ。

2004年12月に角居勝彦厩舎からデビューし、無傷の3連勝で翌年のクラシックへ。1番人気に推された桜花賞こそラインクラフトのアタマ差2着に敗れたものの、続くオークスを上がり33秒3の最速上がりで差し切ってGⅠ初制覇。続くアメリカンオークスも快勝して、日米オークス制覇の歴史的偉業を達成した。

将来を嘱望されたが、帰国後に右前外側繋靭帯炎を発症し長期の休養を余儀なくされた。その後、復帰へ向けた調教を重ねていたものの、再び繋靭帯炎を発症。2006年4月5日に現役引退を発表し、同19日に競走馬登録を抹消された。

繁殖入り後は菊花賞、ジャパンCを制したエピファネイア(父シンボリクリスエス)、朝日杯FSを制したリオンディーズ(父キングカメハメハ)、皐月賞を制したサートゥルナーリア(父ロードカナロア)と3頭のGⅠ馬を輩出。繁殖牝馬としても日本を代表する名牝の地位を確立していた。

ノーザンファーム・吉田勝己代表「突然のことでただただ驚き、胸を締め付けられる思いです。日米オークス制覇の輝かしい競走実績だけでなく、初年度産駒から3冠牝馬輩出のエピファネイア、産駒が先日のサウジダービーを制したリオンディーズ、そして今年からスタッド入りしたサートゥルナーリアと、3頭の種牡馬を産んだ彼女には感謝の言葉しかありません。牧場の礎を築いてくれたシーザリオが亡くなったことは、誠に残念でなりませんが、今は安らかに眠ってほしい思いでいっぱいです」

© 株式会社東京スポーツ新聞社