球界ナンバーワン有望株・フランコ 今季の目標は「メジャー昇格」

レイズのワンダー・フランコはまだAA級以上の階級でプレーしたことがないにもかかわらず、2年連続でプロスペクト・ランキングの全体1位に選ばれている。19歳という年齢からは考えられないほど完成度の高い打撃が極めて高い評価を受けているのだ。しかし、フランコの目標は「トップ・プロスペクトになること」ではない。「今年はメジャーに昇格することだけに集中しているよ」と今季中のメジャー昇格を目標に掲げている。

球界ナンバーワン有望株の動向には大きな注目が集まっている。いつメジャーデビューするのか。今季はどの階級で開幕を迎えるのか。どのポジションを守るのか。完成度の高い打撃はメジャーでも通用するのか。メジャーでプレーする準備はできているのか。そのなかでフランコは少なくとも最後の問いだけには明確に答えている。「もちろん、メジャーでプレーする準備はできているよ。僕の夢は2年連続でトップ・プロスペクトになることではない。メジャー昇格は子供のころから目指していた目標だし、それを叶える準備はできている」とフランコは語る。

2019年を最後に実戦から離れていることに加え、レイズの内野のポジションが埋まっていることを考えると、フランコが開幕ロースターに名を連ねる可能性は限りなくゼロに近い。おそらくAA級もしくはAAA級で開幕を迎えることになるだろう。フランコは「それは僕がコントロールできることではない。どの階級でプレーすることになったとしても、僕の仕事は一生懸命プレーすることだ。与えられた場所で頑張るだけさ」と冷静に状況を捉えている。

マイナーでプレーした2年間で175試合に出場し、打率.336、20本塁打、110打点、22盗塁、OPS.928の好成績をマーク。54三振に対して83四球を選んでいるという事実がフランコの打撃の完成度の高さを物語る。エリック・ニアンダーGMは「余計なプレッシャーを与えたくない。適切なタイミングで昇格させる」と慎重な姿勢を崩さないが、今季中のメジャー昇格という目標は決して非現実的な話ではないのかもしれない。

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