ハオさん(越)環境指導者に 宮崎市在住外国人で初

「環境学習指導者養成講座」の修了証を手に笑顔を見せるヴー・ティ・ハオさん

 ベトナム出身の会社員ヴー・ティ・ハオさん(26)=宮崎市新栄町=が、地域の環境活動のリーダーを育成する2020年度の市環境学習指導者養成講座を修了した。市環境保全課によると、市内在住の外国人としては03年度の事業開始以来初めて。ハオさんは「小さなことから環境保全活動に取り組んでいきたい」と意気込んでいる。
 同講座は環境に関する総合的な視点を持ち、地域で環境活動に関する助言や指導を行う人材の育成を目的に開講。7月から翌年2月まで、月1回程度開かれる座学やフィールドワークに参加し、市内の自然や環境保全について理解を深める。
 ハオさんは19年に来日し、市内にあるIT企業の支社にエンジニアとして勤務。日本語上達のために多くの市民とコミュニケーションを取ろうと、これまでさまざまなボランティア活動に参加してきた。上司から同講座のことを聞き、「宮崎の海や山が大好き。美しい自然を守るためにも環境について学びたい」と受講を決めた。
 修了式は2月20日に市役所であり、ハオさんを含む22人に修了証が贈られた。修了者は今後、任意で市の環境学習パートナーやサポーターに就き、市内で開かれる講座やイベントなどで活動する。
 「母国・ベトナムでは経済発展が進み、大気汚染などが問題となっている」と語るハオさん。「ごみの減量や節電など、生活の中でできることはたくさんある。学んだことを身近な人に伝えたい」と思いを新たにしていた。

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