広島・大瀬良が初の実戦登板 後輩森下の“下克上”を歓迎「負けてられない」

復活を期す大瀬良

出遅れたエースが戻ってきた。広島・大瀬良大地投手(29)が28日の日本ハムとの練習試合(名護)で右ヒジ手術後初めて実戦に登板した。

直球は147キロを計測するなど病み上がりとは思えない安定感で3回無失点。「抑えにいきたいという闘争心がふつふつと湧いてきて、いい実戦勘を養うことができた。今後は捕手と相談しながらいろいろ考えてやっていきたい」と振り返った。

キャンプ前に開幕投手を言い渡されていた昨年とは違って、今年は競争の身。それなのに敢然と「開幕投手を務めたい」と公言し、大役を争うライバルとなった森下暢仁投手(23)の〝野心〟を大歓迎している。自らも先輩投手の前田健太(32=ツインズ)や野村祐輔(31)に挑んだ経験から「発言をすることでしっかりと練習しなきゃいけない環境をつくり、自分を奮い立たせて成長していくことができる。口に出していくというのは大事なこと」と考えているからだ。

実際、今キャンプでの森下の出来は「やっぱりキャッチボールを見てもいい球を投げている。ケガさえなければ勝つだろうな、というポテンシャルを持っている。負けていられない」とうなるほどだという。

「ここから先は(佐々岡)監督さんが決めること。やるべきことをしっかりやって開幕を迎えたい」と大瀬良。頼もし過ぎる後輩からの〝突き上げ〟を力に変えて、シーズンでのフル回転を誓っている。

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