久保健英が〝飼い殺し危機〟 解任寸前だった監督が一転、続投へ

スペイン1部ヘタフェの日本代表MF久保建英(19)が〝飼い殺し危機〟に直面している。

2月27日のバレンシア戦で4試合連続ベンチスタートとなり、出番は後半40分からと加入後最短の出場時間に終わった。今後の逆襲を期待したいところだが、事態の好転へ向けて唯一とも言える望みが絶たれることになりそうだ。

1月下旬から6試合連続未勝利と窮地に陥ったヘタフェはホセ・ボルダラス監督(56)の解任論が噴出。OBの名将ミチェル氏(57)と水面下で接触し、バレンシア戦で敗れれば更迭に踏み切るとみられていた。

しかし、フタを開けてみれば、名門を相手に会心の内容で3―0と完勝。解任した場合には約300万ユーロ(約3億8000万円)の違約金がかかるとあって、ひとまず更迭は見送られる公算が高まった。

現指揮官が続投なれば久保にとっては大ピンチだ。スペイン紙「マルカ」は「(保有元の)レアル・マドリードの懸念は、久保がヘタフェでベンチに入れられるにつれて大きくなっていく」と報じ、同国メディア「ディアリオ・マドリディスタ」も「サッカー選手として成長するのにふさわしい場所を見つけられなかった」と久保の今後を不安視した。

久保をほぼ起用しなかった戦術が功を奏して強敵相手に快勝したことで、今後久保の出場機会が激減することが濃厚。後任候補のミチェル氏はRマドリードで指導経験もあり、保有元の名門に〝忖度〟する起用法もあり得ただけに、指揮官の続投は久保にとって逆風となるからだ。

このまま今季は出番が減っていくのか…。日本の至宝が正念場だ。

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