質・量ともに不安残る先発陣 電撃加入の田口が救世主か、燕の開幕ローテを独自予想

ヤクルト・小川泰弘、石川雅規、巨人から加入した田口麗斗(左から)【写真:荒川祐史】

昨季10勝の小川、41歳石川、スアレス、田口は確定か

26日のプロ野球開幕まで1か月を切った。スタートダッシュに成功するために重要になるのは、やはり先発投手の開幕ローテーションだろう。オープン戦の結果次第で状況は変わるものの、現時点での各球団の6枚を占ってみたい。今回は2年連続のセ・リーグ最下位に沈むヤクルトだ。

〇開幕ローテ予想(昨季成績)
小川泰弘(20試合10勝8敗、防御率4.61)
石川雅規(15試合2勝8敗、防御率4.48)
スアレス(12試合4勝4敗、防御率2.67)
※田口麗斗(26試合5勝7敗、防御率4.63)
高梨裕稔(18試合3勝6敗、防御率4.12)
原樹理(5試合2勝2敗、防御率5.19)
※田口は巨人での成績

昨年のチーム防御率は12球団ワーストの4.61。そんな中にあって小川は5年ぶりの2桁勝利をマーク、8月15日のDeNA戦でノーヒットノーランを達成するなど存在感を示した。オフには国内FA権を行使した上で残留。新たに4年契約を結んだ。大黒柱としての働きが期待される。

そして今年1月に41歳になった左腕石川も健在。昨年までにNPB通算173勝を挙げた経験を生かした老練な投球で今季もローテの一角を担いそう。そして来日3年目となるスアレスは1月に来日し、2週間の隔離生活をへてキャンプイン。調整を進めてきた。ここまでの3投手は当確と言っていいだろう。

鍵を握るのは3月1日に内野手との交換トレードで巨人から加入が発表された田口麗斗投手だろう。2016年に10勝、2017年に13勝を挙げるなど通算36勝(37敗)を誇る左腕。救援に転じた2019年には侍ジャパンの一員として「プレミア12」制覇にも貢献している。実績は十分で25歳という若さも魅力。新天地のヤクルトでは先発ローテの一角として期待されている。

残る2枠は混沌、ドラフト1位木澤、2位山野の抜擢も

残るは2枠。NPB通算43勝をマークしている前ソフトバンクのバンデンハーク加入も大きい。ただ新型コロナウイルスの影響で来日のめどが立っておらず開幕に間に合うかは不透明。そこで浮上するのは高梨、原の2投手か。

高梨は2016年に日本ハムで新人王を受賞した実力者。普通に実力を発揮すれば6枚の中に入ってくるだろう。原は昨年、上半身のコンディション不良の影響もあって5試合登板にとどまったが、巻き返しに躍起だ。

他にも高橋、寺島、吉田喜、ドラフト1位・木澤(慶大)、同2位・山野(東北福祉大)らが虎視眈々とチャンスをうかがっている。今後のオープン戦の結果次第では陣容が変わる可能性は十分にある。(Full-Count編集部)

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