オペラ「忘れられた少年」映画化へ 天正遣欧使節の人生テーマ 5月・アルカスSASEBOでPR公演 合唱メンバー募集

「天正遣欧少年使節のことをもっと知ってほしい」と話す石多代表(左)=佐世保市役所

 NPO法人東京オペラ協会(石多エドワード代表)は2日、長崎県佐世保市役所で記者会見を開き、天正遣欧少年使節を題材にしたオペラ「忘れられた少年」を映画化すると発表した。そのPRを目的に、5月に同市で無観客公演を開催し、インターネットで同時配信する予定。同協会は合唱メンバーを募集している。
 同オペラは16世紀にキリシタン大名の名代としてローマに派遣された4人の少年(伊東マンショ、原マルチノ、千々石ミゲル、中浦ジュリアン)の波乱に満ちた人生がテーマ。1990年に東彼波佐見町で初演し、これまで国内外で150回以上にわたって上演されている。
 同協会は150回の節目を記念し、映画化に向けて始動。その第一歩として5月8日午後5時から、アルカスSASEBO(佐世保市三浦町)で無観客公演を開く。約2時間半の全編を同時配信。30分に編集した動画を海外での宣伝に活用する。早ければ来年春に映画の撮影を開始する。
 50人の出演予定者に加え、新たに県内外から合唱メンバーを募集。同オペラの参加経験者や同オペラに関心のある人が対象。大人20~40人、児童10人程度。いずれも性別は問わない。練習は6日から、波佐見町総合文化会館などで毎週土曜午後6時~9時に実施。参加費は大人1万円、児童千円。申し込みはオペラプラザ長崎事務局にメール(office405@tokyo-opera.gr.jp)か電話(090.4380.2339)。
 石多代表は「本番に向けて頑張っていきたい。天正遣欧少年使節をもっと知ってもらえるきっかけになれば」と話した。

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