オリオールズのクリス・デービス 腰を痛めて数日間欠場へ

今季復活を目指す選手の1人がオリオールズのクリス・デービスだ。昨季はオープン戦で打率.409、3本塁打、OPS1.468の大活躍を見せ、「ついに復活か」と注目されたものの、7月に開幕したレギュラーシーズンでは左膝の故障に悩まされ、打率.115、0本塁打、OPS.337という悲惨な成績に終わった。オープン戦序盤は2試合に1度のペースで一塁を守る予定だったが、日本時間3月1日の初戦で腰を痛め、数日間欠場する見込みとなっている。

デービスはパイレーツとのオープン戦初戦に「5番・DH」でスタメン出場。初回の第1打席は空振り三振に倒れ、3回裏の第2打席はライトのエラーで出塁したが、二塁へ進塁した際に腰を痛め、代走を送られて途中交代した。ブランドン・ハイド監督はがん治療から復帰したトレイ・マンシーニの負担を軽減するために2試合に1度のペースでデービスを一塁の守備に就かせる方針を明らかにしていたが、いきなり予定が狂ってしまった。

現在34歳のデービスは今季が7年1億6100万ドルという大型契約の6年目のシーズン。2015年に自身2度目の本塁打王に輝き、大型契約を手にしたものの、その後は成績の低迷に歯止めがかからず、2018年には規定打席到達者の歴代ワースト打率(.168)、2019年には野手で歴代ワーストとなる54打数連続無安打というありがたくないメジャー記録を樹立している。

年俸2300万ドルの契約があと2年残っており、チーム再建を進めるオリオールズの足枷となっている状況。トレードしようにもこの「不良債権」を引き取ってくれるチームなどあるはずがなく、オリオールズは復活の可能性に賭けて起用し続けているものの、期待を裏切られるシーズンが続いている。戦力になる見込みが全くないと判断された場合、契約期間中での解雇という措置が取られる可能性もあるだろう。

後がない状況なだけに、デービスには1日も早く復帰し、フィールド上で結果を出すことが求められる。

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