松田・西平畑公園の入園料設定へ 来春の桜まつりから 神奈川

「まつだ桜まつり」期間中に限り入園料が設定される松田町西平畑公園=同町松田惣領

 河津桜で有名な神奈川県松田町の西平畑公園(松田山)の入園料設定を盛り込んだ町公園条例等一部改正案を巡り、同町議会は3日、入園料上限を町の原案から200円減額した修正案を提出し、全会一致で可決した。「まつだ桜まつり」の期間に限り、来春から来場者に最大300円が課されることになる。

 町議会産業厚生常任委員会で修正された条例案は、18歳以上500円、6歳以上300円としていた入園料上限額をそれぞれ300円と100円に減額。町側が繁忙期に限り入園料を徴収する意向を示していたのに対し、修正案では入園料を課す期間を「桜まつり期間に限る」と明記した。一方で入園料以外の改正内容については「(議会での)審議が不十分」として大部分を削除した。

 約360本の河津桜が満開になる2月に多くの観光客でにぎわう桜まつり。これまで協力金の名目で16歳以上200円を求めていたが、支払いに応じるのは6割程度だったという。

 町は安定的な収入確保を目指し、昨年6月に条例改正案を提出したが、額面の高さから否決された。これを受け、町観光協会や町商工振興会などが入園料設定を求める陳情を町議会に提出。町も12月に改正案を再提出した。

 原案の大部分を削除した経緯について、同常任委の平野由里子委員長は「当初は祭りの時期に間に合わせようとしたが審議の時間が足りなかった」と陳謝。本山博幸町長は「(議案否決という)ゼロ回答ではなく前向きに捉えたい」と述べた。削除された部分も今後、再提出する意向を示した。

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