約500名の専門医が約700の疾患をイラスト付きで解説するWebサイト開設

 コロナ禍で「診療控え」が深刻となり、信頼できる医療情報を得たいというニーズがますます高まっているが、インターネット上で、多くの専門医が執筆した信頼できる情報をイラスト付きで分かりやすいかつわかりやすい言葉で読むことができるサイトが開設された。監修には新型コロナ関連のニュースで解説者として出演した著名医師も含まれている。

AIを活用する医療ベンチャーが開設した「お医者さんオンライン」

 先日運営開始されたのは「お医者さんオンライン」。医療機関向けに、AIを活用した医学情報の提供などを行なっている医療ベンチャー「プレシジョン」が製作運用するサイトで、体調に不安を感じても病院を受診しづらいコロナ禍においても、専門医が監修する信頼度の高い情報を参考にしてもらえればとサイトを開設したという。利用は無料だ。

 同サイトには、約500名の専門医が執筆・監修した、約700の疾患についてのイラスト付きの症状、原因・治療の流れなどの解説が掲載されている。同社が医療機関に提供している医学情報データベースの情報がもとになっており、もともと診察後に説明資料として医師から患者に印刷して渡すといったかたちで使われてきたものだ。このうち主要な700疾患をピックアップし、患者に分かりやすい表現に改修されたものだという。

同サイトの感染症カテゴリを執筆した忽那 賢志医師(国立国際医療研究センター)

 サイトは20の診療科カテゴリから、症状にあわせて説明資料を確認できるようになっている。その感染症科カテゴリで新型コロナウイルス感染症についての説明を担当した感染症専門医の忽那 賢志医師(国立国際医療研究センター)は、「私が日々の診察の中で、特に気を付けてほしいこと、よく質問を受けること、あまり知られていないけれど本当は説明したいことなど、いま不安を抱えている方や、まさにつらい症状を抱えている方に役に立つ情報をまとめました。“もしかして新型コロナかも?”と思ったら参考にしてください。また、他の疾患についても全国の著名な先生方による論拠が担保された説明ですので、ご自身で出来る適切な対処法や医療機関を受診する際の目安など ご自宅で確認頂けるととても参考になるかと思います」と語っている。

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