まだ不発の広島新助っ人・クロン それでも首脳陣が心配しない理由

いよいよオープン戦に出場となる広島・クロン

広島のケビン・クロン内野手(27=ダイヤモンドバックス)が本領発揮となるか。4日にマツダスタジアムで行われた全体練習では本来の定位置である一塁ではなく三塁の守備練習も敢行。「一塁のほうが自分には適性ポジションだと思うが、チームが必要とあれば三塁もできるようにしっかり準備をしていくよ」と語った。

春季キャンプ中の練習試合では打率0割9分1厘に終わった新助っ人だが、チーム内に焦りの色はない。「来日前からエルドレッドが日本野球に適応するために指南をしているので心配はない。実際に真面目で練習熱心。エルドレッド自身がそうだったように日本人投手の攻め方に慣れてくれば結果は出るはず」(チーム関係者)。

今季から駐米スカウトに就任したブラッド・エルドレッド氏にとってクロンは初の“獲得選手”。そのため来日前から家庭訪問などで熱心に助言を送っていたのだ。それが胸に染みているのかキャンプ中は鈴木誠也外野手(26)から打撃のヒントを得ようと一挙手一投足に注目する真面目ぶりを発揮し、周囲を感心させていた。

この日の練習でも居残り特打を志願して若手に交じって打ち込んだクロン。「これからは結果を残していかないといけない。ただ、数字ばかりにとらわれるのではなく、質のある打席を求めていきたい」と腕をぶしている。

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