神奈川・松田町のクライミング用人工壁、3年間で利用わずか2件 町長「反省点ある」と陳謝

駐車場に隣接する外壁をクライミング用の人工壁に改造した松田町民文化センター=同町松田惣領

 東京五輪・パラリンピックで初実施されるスポーツクライミング競技の新たな拠点にしようと、神奈川県松田町が整備したクライミング用人工壁の有料利用が3年間でわずか2件にとどまっていることが3日、分かった。

 国の交付金を活用し約4千万円を投じた事業だけに、同日の町議会で本山博幸町長は「PR不足もあり、反省点もある。町民から無駄な施設と言われないようにしたい」と陳謝した。

 人工壁は、老朽化で利用者が減少している町民文化センター(同町松田惣領)を有効活用するとともに競技人口が増えているスポーツクライミングで若者を呼び込もうと、同センター外壁を競技用に2018年に改装した。制限時間内に到達した高さを競う種目「リード」用で壁の高さは約13メートル、最大斜度115度。

 合わせてセンター内の大ホールの壁も高さ5メートルの「ボルダリング」用に改造した。

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