公立夜間中学設置「早くても2023年度」 長崎県教育長

 長崎県の池松誠二教育長は4日、設置を検討している公立夜間中学について、設置主体やカリキュラムの検討に時間を要するとして、「設置時期は現時点では、早くても2023年度になる」との認識を示した。地域については、県議会や市町などの意見を踏まえ慎重に検討したいとした。
 同日の県議会一般質問で宮本法広議員(公明)の質問に答えた。
 不登校などで十分な教育を受けられなかった人や外国人が通う夜間中学は、国が今後5年間で全ての都道府県、政令指定都市へ設置を目指している。県教委によると、区立や市立の夜間中学は全国に34校あり、新年度から徳島、高知両県に初めて県立校が設置される。
 県教委は昨秋、ニーズ調査を実施し、約290人が回答。詳細は分析中だが、池松教育長は「一定のニーズがあり、必要性を再認識した」という。
 県教委は新年度から、意義や教育内容などを県民に知ってもらうためのパンフレットを作成し、専門家らを招いたシンポジウムも開催する予定。


© 株式会社長崎新聞社