4日の新日本プロレス日本武道館大会で開幕した「NEW JAPAN CUP(NJC)」で内藤哲也(38)がグレート―O―カーンに敗れ、まさかの1回戦敗退となった。ⅠWGPヘビー級&インターコンチネンタル(ⅠC)2冠王者・飯伏幸太(38)に連敗を喫していたが、これで今年のシングル成績は3戦全敗。昨年度の東京スポーツ新聞社制定「プロレス大賞」MVPはどこへ行くのか――。
右ヒザの負傷で先シリーズを4大会欠場した内藤は、オーカーンから同箇所に集中砲火を浴びた。コリエンド式デスティーノで反撃に転じるも、正調を阻止されると再び劣勢に。最後はヒザ十字固めで無念のレフェリーストップ負けを喫した。
2021年の内藤は低迷が続く。1月4日東京ドーム大会で飯伏に敗れ、2冠王座から陥落。2月28日大阪城大会でのIC戦にも敗れ、2冠統一を阻止することができなかった。試合前の取材では「悔しいし、今でも統一には反対ですけど、負けた以上は見守るしかないのかな。こんなはずじゃなかったのになっていう思いはすごく強いですね。まあ、結果を出せなかった俺が全て悪いのかもしれないですし」と心境を口にした。
新設されたIWGP世界ヘビー級王座には違和感がある。それでもモチベーションを失ったわけではなかった。「(今後は)団体最高峰になるあのベルトをかけた戦いこそ、ドームのメインでやるべきになってくるんでしょう。俺もそこに必ず戻ると口にしたので。新しいベルトに思い入れはゼロですけど、ドームのメインという舞台には思い入れも、やり残したこともある。ドームのメインに立つために必要なものになるんでしょうね」
くしくもこの日、新日本は5月15日の横浜スタジアム大会に加え、今年3回目の東京ドーム大会を5月29日に開催すると発表。IWGP世界王者への挑戦権がかかったNJCを制することが約束を果たす最短距離だったが、オーカーンに敗れたことで一気に遠のいた。試合後はノーコメントで会場を後にした内藤が、出口の見えないトンネルに迷い込んでしまった。