プーホルス「エンゼルス移籍に後悔はない」「大谷は30本打てる」

3度のMVP受賞をはじめ、ワールドシリーズ制覇2度、662本塁打(歴代5位)、2100打点(同3位)など輝かしい実績を残してきたアルバート・プーホルスは今季がエンゼルスとの10年契約の最終年だ。現役引退については「まだ決めていない。シーズンが終わってから考える」と話しているが、今季が現役ラストイヤーとなる可能性もある。そんなプーホルスがメジャー21年目のシーズンを前に「USAトゥデイ」のインタビューに答えている。

2011年シーズン終了後にカージナルスを離れ、エンゼルスと契約したことについて「後悔しているか」と尋ねられたプーホルスは「後悔は全くない」と断言。「物事にはすべて理由がある。彼らは私を引き留めようとしたし、私もセントルイスに残りたかったけど、上手くいかなかった。でも後悔はしていない。双方にとってあれがベストの選択だったんだ。私の全盛期はセントルイスだけど、もし残留していたら、今よりも悪い状況になっていた可能性もある。ナ・リーグにはDHがないからね」と語った。

2019年にエンゼルスの一員としてブッシュ・スタジアムを訪れ、セントルイスのファンから大歓声を受けたことについては「キャリアで最高の経験だった。決して忘れることはないだろう」とコメント。今オフ、ロッキーズからカージナルスへ移籍したノーラン・アレナードには「もし(球団間で)トレードが合意した場合、その機会を逃さないほうがいい。セントルイスのことを絶対に気に入ると思う。セントルイスのような場所は他にはない」と移籍を後押しするアドバイスをしたという。

二刀流の大谷翔平については「もし誰かが二刀流を成功させるとしたら、それは彼だと思う。彼はキャリアを通して二刀流に取り組んできた」とコメント。「去年は短縮シーズンだったから、私が監督だったら投手かDHのどちらかに固定していたと思う。162試合のシーズンではたくさんの仕事がある。どちらか一方に専念したほうが彼にはメリットがあるかもしれない。彼は本塁打を30本打てる選手だ。投手を続けるなら毎日(打者として)プレーすることはできないけどね」と特に打者としての能力を高く評価しているようだ。

カージナルス時代の同僚ヤディアー・モリーナには「一緒に引退しよう」と話しているという。「彼が2004年に昇格してきたとき、彼の両親に『弟のように接してあげてほしい』と言われたんだ」と裏話も紹介。モリーナの殿堂入りを疑問視する声があることについては「それは冗談だろう。彼は同世代のなかで最高の捕手だ。彼に近い存在すらいない。守備面だけなら史上最高かもしれない。彼の偉大さに気付かない人はコンピューターで数字だけを見ているんだよ。カージナルスは私を手放す余裕はあったけど、彼を手放す余裕はなかった。カージナルスはヤディがいるからこそ成功を収めているんだ」と語り、モリーナの偉大さを力説した。

700本塁打達成のチャンスがある場合は「チャレンジしたい」と意欲を見せるプーホルス。なお、引退を決めた際は「インスタグラムのようなものではなく、みんなが同時に知ることができるように記者会見を開く」つもりだという。今季が現役ラストイヤーとなる可能性もあるため、プーホルスの一挙手一投足から目が離せないシーズンとなりそうだ。

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