中日・大野雄が開幕ローテ漏れピンチ 「今後1週間、10日がポイント」与田監督は〝最悪〟も想定

大野雄は開幕に間に合うのか

開幕投手を逃した中日の絶対エース・大野雄大投手(32)が開幕ローテーションからも外れる可能性が浮上している。

5日のバンテリンドーム ナゴヤでの一軍練習後、与田監督は監督室で福谷に開幕投手を通達。「開幕は福谷で行きます! ずいぶん前から、2月の20日過ぎくらいには自分の中では70~80%は固めていた。ずっとぎりぎりまで迷うということではなかった」と明かした。

一方、開幕投手の大本命だった大野雄について指揮官は「間に合えば行かせていたが、準備が間に合わない。分かりやすく言うとそこです。去年の秋季キャンプのときからオフの2か月だけでは疲れをほぐし切れない可能性があった。実際に1月31日に(大野)雄大とちょっと話をして『準備に時間がかかるかもしれません』という意見だったけど、僕も見ていてそれはすごく思った。これは開幕を意識させてしまうと焦って作って、1年間を棒に振ってしまったらチームとしては大打撃になるので」と説明する。

昨季に自身3度目の開幕投手を務めて11勝をマークし、最優秀防御率と最多奪三振の2冠、沢村賞にも輝いたエース左腕。それだけに昨季独走Vを許したG倒をにらみ2カード目の本拠地開幕戦となる巨人戦(バンテリン)を託す可能性もあったが、昨季フル回転した疲れがいまだ完全には癒えておらず、春季キャンプでもスロー調整を続けている。

与田監督は巨人戦に対して「もしかしたらそこも外さなければいけない可能性もある。今日(ブルペンで)投球練習をしてある程度は感じは良かったが、じゃあ本当に良い状態なのかというのは、明日の体の張りとか、翌日の状態も考えなければいけない」とし「巨人戦の次のカードも飛ばさなければいけない可能性もある。そこは今後1週間、10日がポイントになる」と最悪の事態も想定している。

先発陣の大黒柱である大野雄が開幕ローテから漏れるようなことになれば、チームにとって大きな痛手となるのは必至。指揮官は今後のエース左腕の処遇について「とにかく今言えることは開幕投手ではないということ、その1戦目ではないということだけ」と前向きに話すが、どうなるか。

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