パナソニック他2社、小型低速ロボットを用いてエリア内の店舗から住宅へ商品を届ける配送サービスの実証実験を開始

新型コロナウイルス感染症が拡大する中、薬局や店舗および配送時における人との接触を最小限にすることで感染リスクを抑えることが求められている。パナソニック株式会社では「小型低速ロボットを用いた住宅街向け配送サービス実証実験」を2020年11月から開始しており、これまでに公道走行における技術的な検証を実施してきた。このほど、パナソニックと株式会社アインホールディングス、Fujisawa SST協議会は、小型低速ロボットを用いてエリア内の店舗から住宅へ商品を届ける配送サービスの実証実験を神奈川県藤沢市のFujisawaサスティナブル・スマートタウン(以下、Fujisawa SST)にて2021年3月5日~3月26日の期間中の木曜日と金曜日に実施する。今回の実証実験では、2台の小型低速ロボットが公道を自動走行し、処方箋医薬品をアイン薬局 FujisawaSST店、冷蔵品の弁当を商業施設「湘南T-SITE」から住宅に向けて配送する。医薬品の配送においては、患者は医師から電話等により診察、アイン薬局の薬剤師からオンライン服薬指導を受けた後、小型低速ロボットが届ける医薬品を受け取ることにより、診察、服薬指導、医薬品の受け取りまでを非対面で完結することができる。ロボットは、パナソニックの佐江戸地区(神奈川県横浜市)に設置された遠隔管制センターと無線接続されており、オペレーターが走行状態を確認しながら自動で回避が困難な状況では遠隔操作に切り替えて走行する。また、オペレーターはロボット周辺の人との遠隔での対話が可能なため、必要に応じて利用者の商品受け取りなどをサポートする。

黄色で示されたルート上を走行なお、同取り組みは、国の成長戦略実行計画(2020年7月)における小型低速ロボットの社会実装に向けて遠隔監視・操作型の公道走行実証を実施するとの方針を踏まえて実施するものである。パナソニックも経済産業省が主催する「自動走行ロボットを活用した配送の実現に向けた官民協議会」へ参画するとともに、同研究開発および実証活動の一部は、NEDO「自動走行ロボットを活用した新たな配送サービス実現に向けた技術開発事業」の補助を受けて実施している。

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