大物が消えたFA市場 残る注目選手はフランコ、プイーグら

今オフのフリーエージェント市場は「最後の大物」と言われていたジェイク・オドリッジがアストロズとの契約に合意し、区切りを迎えた感がある。しかし、フリーエージェント市場に残っている選手のリストを眺めてみると、主力クラスの働きを期待できる選手がまだ市場に残ったままとなっている。これらの選手は各球団がオープン戦でシーズン開幕への準備を進めていくなか、辛抱強くオファーを待ち続けることになりそうだ。

野手では昨季ロイヤルズで全60試合に出場し、打率.278、8本塁打、38打点、OPS.778をマークしたマイケル・フランコの移籍先がまだ決まっていない。リーグ3位タイの16二塁打を放ったフランコだが、2年連続でノンテンダーFAに。「MLBネットワーク」のジョン・ヘイマンによると、ここにきてフランコの市場がヒートアップしており、オリオールズなどが興味を示しているようだ。

ほかには、1年間「浪人」したヤシエル・プイーグ、フレーミングの名手として知られるタイラー・フラワーズ、昨季OPS.838を記録したジェッド・ジョーコ、かつてのメッツの主砲ヨエニス・セスペデスなどが市場に残っている。ジョシュ・レディック、エドウィン・エンカーナシオン、ニック・マーケイキスといったベテラン勢は衰えが目立ち、厳しい状況。ブリュワーズのフランチャイズ・ヒーローであるライアン・ブラウンは「現在はプレーする意思がない」ことを明らかにしており、現役引退の可能性が高いとみられる。

投手ではブレーブスの主力リリーバーとして活躍したシェーン・グリーンの移籍先が決まっていない。2019年は65試合で防御率2.30、昨季は28試合で防御率2.60と安定したピッチングを披露。どこかのチームが獲得に動いているというニュースすら聞こえてこないのが不思議なくらいだ。

それ以外の顔ぶれは「元・好投手」が多く、リック・ポーセロ、コール・ハメルズ、ジェフ・サマージャ、トレバー・ケーヒル、ホーマー・ベイリー、アニバル・サンチェス、デービッド・ロバートソンなど。アストロズで活躍したブラッド・ピーコックは昨年10月に手術した右肩の状態が懸念されているのかもしれない。また、昨季の出場を辞退したマイク・リークは複数のオファーを断り、「コロナが落ち着き、普通の状態に戻ってきたときに考えたい」との意向を明らかにしている。

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